☆今週のメッセージ
今週のメッセージは、
心の神聖さにもどることをお届けします。
☆☆☆
真っ暗な真っ暗な
みかん畑のなかから
かわいらしい歌声が
夜空に向かって響いています
秋も深まる冷たい夜空に向かって
星々と月もかわいい歌声の
女の子たちをやさしく見守っています
二人の女の子は姉妹
妹思いのやさしいお姉ちゃんと
わがままで やんちゃだけど
お姉ちゃんが大好きな妹
二人はパパとママと一緒に
暮らしてはいません
さみしい時、悲しい時はいつも
二人で一緒に歌を歌っていました
もちろん
うれしい時、楽しい時も
二人はいつも一緒に歌い
いつも一緒にいました
ある日のこと、合唱クラブで
「秋桜」
の歌を習いました
お姉ちゃんは高音
妹は低音
わがままな妹は
お姉ちゃんの高音が
やりたくて やりたくて しょうがなく
いじけてばかり
「ほら、歌うよ」
お姉ちゃんが、妹をうながします
「 ”原っぱに 風が 吹いてる” 」
お姉ちゃんが歌い出しました
「…」
「… ”吹いてる～” 」
妹がしぶしぶ、低音を歌い出しました
姉妹の声がやさしく
重なるにつれて
美しい音色が夜空に広がりました
歌を歌っている時だけは
さみしくても哀しくても
すべてがきらきらとした世界に
変わっていきます
この時だけはすべてを
忘れることができました
合唱クラブの帰りはいつも真っ暗
でも、真っ暗な夜道は姉妹のステージでした
虫たちもやわらかく鳴いています
ススキの穂がやさしく風になびいています
月明かりがやさしく
幼い姉妹の道すじを照らしています
夜空に浮かんだ星々がやさしく
輝いています
観客は大自然
みかんの香りにおなかのすいた二人は
ぐぅっと鳴るおなかを
指で差し合いながら
笑っています
二人は何度も何度も
習いたての「秋桜」を歌い続けました
「おねえちゃん、もう一回！」
「はいはい、行くよ」
「”原っぱに 風が 吹いてる”
”コスモスの花が 咲いてる”」
ミカン畑からいつまでも
かわいらしいハーモニーが響きました
天使たちはいつもそっと
幼い姉妹を見守っています
数十年後。
やさしいお姉さんが心身ともに
疲労困憊な状態になってしまいました
妹は今の自分に出来ることをしていましたが
どうしたらお姉さんが
元気を取り戻してくれるか探していました
ふと、そのとき
「”原っぱに 風が 吹いてる”
”コスモスの花が 咲いてる”」
あのメロディーが頭をよぎりました
「秋桜。。」
ふと妹が口にしました
あの頃、飽きもせず何度も歌っていた
あの歌です
妹が口ずさみました。
低音の音を小さな声で、口ずさみました。
そのとき、お姉さんも弱々しい声ではありましたが
一緒に歌い出しました
「”原っぱに 風が 吹いてる”
”コスモスの花が 咲いてる”」
重なり合った響きの歌声は
巡り合わせたかのように
よみがえりました
姉妹をそっとやさしく
天使が見守っています
あの頃と同じように
かぎりないやさしい音色が
姉妹を包みました
たのしいときも
さみしいときも
かなしいときも
片時も離れることはなかった
姉妹の歌声
それは時を経て
大人になった今でも
変わらずそこに
在り続けました
☆☆☆
あなたの願い、希望、
好きなことには
原点がありました
原点に還るとは
自分の神聖さ、純粋さに触れること
神聖な自分とつながっていること
心の神聖さにもどること
わたしたちは すでに知っています
わたしたちは すでに在ります
ここに還ることなのです
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